今朝、息子を保育園に連れてったら、施設長の先生にいきなり
「ジョン・フォガティどうでした?」と訊かれてびっくりした。
ファンなんだって。なんでフジロック帰りがバレてんのか謎
だけど、先生、イイネ!
というわけで、忘れぬうちに今年のリポート。
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KO山、i-toe(イトウ)、SHI村、山DAの4名、略して“恋しや”
カルテットが22時過ぎに目白駅を車で出発。
車内ではなぜかイトウが「将来、音楽で食っていきたいっす」
と告白し、でも音楽の方向性がまだ定まらないので「何とか
して紳助にプロデュースしてもらいたいっす」と発言。そして
しきりに「入りたくて入りたくて震える」(西野カナの影響
カナ?)と紳助ファミリーに入りたくてたまらない気持ちを
アピールし、並々ならぬ紳助兄さんへの信心ぶりをうかがわせた。
ところどころ激しく降った雨をすり抜け、25時頃には苗場に到着。
例年ならまだ都内に集合すらしてない時間にもう着いたわけだが、
しかしここでリストバンド交換所に長蛇の列が…。夜間の対応
スタッフが2名しかいないところに大勢の客が並んでいて、仕方
なく「ヘキサゴンファミリーだってみんなそうしてやってきたんだ」
とウソをついてイトウに2時間並ばせつつ、先輩らはイスに
座って缶ビールで乾杯。
ようやくリストバンドを受け取り、Eエリアにテントを2つ張り
終えたところで28時。おつかれの乾杯をかましたところで
激しい雨が降り始め、KO山・イトウの超人師弟コンビ、SHI村・
山DAの2000万パワーズの2チームに別れとりあえずテントで仮眠。
が、隣テントの超人師弟コンビがいつまでもアホな会話を続けて
うるさいので、無言でさっさと寝ようとしてる我々2000万パワーズ
はなかなか寝れない…。
朝6時、KO山氏の目覚ましミュージック「アリス/遠くで汽笛を
聞きながら」が彼のi-Phoneから大音量で流れ、なんとも不可解
な目覚めを強要されたところでまたも隣テントから「イトウ
お前こんなもん枕にしてよく寝れるな」「へへ、硬くてちょうど
いいんすよ」とアホな会話が聞こえてくるので、私はもう2度寝
はあきらめて起きることにした。雨はあがって晴れている。
イトウはワインの瓶を枕にしていたとのことであった。イトウ
そんなもん枕にしてよく寝れるな!
今年は朝からワインで乾杯するおっさんたち
7/30(金)-------------------------------------
早速私のタイムテーブル高速チェックが儀式的に行われる。
THE BAWDIES → キセル → ヒカシュー → iLL と流し、
グリーンステージの我らがシートでTHE CRIBS を聴きながら
昼寝。その後アヴァロンへ移動し、チャットモンチー。
しかし。
開演直前に俺の前のモジャモジャ頭の男が、私(とイトウ)を
含めたうしろの観客のことなど省みずに立ち上がったため
(アヴァロンは芝生に座って観るのが良識)、私が楽しみにして
いたえっちゃんの姿が全然見えず! クソが!(うしろの観客らも
みんな小声で、まじあいつ邪魔、とモジャモジャ頭の男をdisって
いたぞ)
カメラを高く掲げて撮るとようやくえっちゃんの顔が…
悔しいのでわずかでもえっちゃんを見れたらと思って私は
ジリジリとちょっとずつ尻を右にズラしながら頑張ってみる。
そしたらよぉ…
今度はさらに前方のバカなブスが立ち上がって、またも
えっちゃんの姿が全然見えず! クソが! イトウも怒りが
おさまらないようで、なぜか私に「えっちゃんって本名
何ですか? えりこすか? だったらなんでえっちゃん
なんですか? 普通えりちゃんじゃないすか?」とつっかかって
きて意味がわからない。
そんなこんなで俺はこの後ずっとこのモジャ男とバカブスを
呪い続けたね、「山DAni(でっかいダニ)に刺されて高熱出ろ!
二度と立って観れなくなれ!」と。
(※奇しくも2日目にブス、3日目にモジャ男に会場内で遭遇
したのだが残念ながら元気そうでした)
その後、ザッパ → テイラー・ホーキンス → SPECIAL OTHERS
と流す。スペアザの開演前、私の隣に立ってたカップルが
ケンカを始めた。男がツッコみ、女が押し黙っている。自分の
好きなバンド観るの我慢してお前につきあえばそれでいいのかよ、
みたいな話から、普段お前は俺を気づかってる/気づかってない、
的な話にまで発展、さらに、寒くなったらどうすれば寒くなら
ないかを考えて実行に移すくらいのこと自分でやれよ、とか、
そんなこと突発的に言われたらこっちも衝動的になるって話
だよ、とか。私はよっぽどこないだのガキ使の遠藤みたいに
「まぁまぁまぁ、まぁまぁまぁまぁ」と男に近寄ってブチュッと
キスして黙らせようかと思ったんだけど、ブサ男だったので
それは却下。
こんなとこでケンカすんなヨ、ケンチャナヨ!
ボードウォークを歩くだけでデトックス気分に浸れる
毒まみれの我が身体
サンハウスをちらり覗いて本命コリーヌ・ベイリー・レイ。
素晴らしかった。私は何回かぽろぽろと涙を流してしまった。
初日にして今年のベストアクトに決定でよし!モジャ男と
イトウは帰ってよし!
最後はCharと!!!を流して初日終了。Charを最後まで見届けた
イトウ・SHI村氏と合流。「問題。Charはラストで何の曲やった
でしょう? 当てたらシートのかたずけやってあげる」とSHI村氏。
私が「スモーキー!?」と「レーサーひゃく~」のような
イントネーションで答えると即「正解!」とSHI村氏。
テントへの帰り道、パレス・オブ・ワンダーで1杯ひっかけて
いるところでジョニオ氏を発見。テントに戻ってから常日頃
ジョニオ氏へ並々ならぬ信心をよせるイトウに「ジョニオって
あんだけ走って健康面気づかってんのにタバコ吸ってたな」と
言うと、仲間内で最も早く4年前に禁煙を成功させたイトウが
「まじすか、じゃあ俺も吸います」。さすがの信心ぶりである。
7/31(土)-------------------------------------
2日目。イトウはこの日の朝、ジョニオにピックアップして
もらってトム・ヨークと一緒に3人で早朝ランニングに出かけ、
小雨振るなか世間話をしながら走り、仕事、家族、遊び、
クリエイションなどについて話したという
夢を見たらしい。その後、プリンスホテル滞在中のKO山氏より
「ベンジーがたくさんの朝飯をひとりで食ってる」という
素敵なメールがイトウに届く。
今日の一発目はらぞく。開演前は全く客がいなくてどうなる
ことかと思ったが演奏がスタートすると人が増え、盛りあがり
のアリエッティ。ここで合流したBB氏も「初めて観たけど
良かった」。
らぞくメンバーに水を運ぶ係の人(右端)
MORIARTYの後、KITTY DAISY & LEWIS。実は初来日の
朝霧2008では観てなかったのだが…素晴らしかった。
私は心がアツくなって涙をこぼしてしまった。
今年最高の“ロックンロールやんちゃDE賞”を獲得だ!
そしてホワイトステージのクロマニヨンズからとうとう入場
規制が出た模様。私は大勢の動きと間逆に動くのでなんちゃあ
ないぜよ。でクロマニヨンズ、割と前の方で観てたら私の左後方
のかわいいチャンネーがあばれてジャンプするたびに、パイオツ
(右房)がポヨ~ンポヨ~ンと私の背中に当たるので得した
気分だフハッ。
ONE DAY AS A LION をちら見して、デレク・トラックス。
始まるのを待ってたら偶然KO山氏が来て「おう、やっぱ
デレクっしょ」。迫力たっぷりのアメリカンでスワンプな
演奏と、見たことない右手使いに驚いた。
そして本命MGMT、実によかった…。終演後すごい混雑でぐったり
してしまったが、シートで皆と合流し「PONTIACS、照井がベース
上手くなってた」との報告を聞き、思わず元気回復。その勢いで
DEX PISTOLS。Zeebraサン以外のラッパーが何者なのか私は
存じませんでしたが、終演後に私は「まぁまぁまぁ、まぁまぁ
まぁまぁ」とイトウに近寄ってブチュッとキスした。
もう2日目が終わった、とテントにて皆でワインを飲んで
歯磨いて小便して寝る。KO山氏は普段、朝は歯を磨かない
とのこと。ちなみにベンジーは朝、おかゆをいっぱい食べてた
とのこと。
8/1(日)-------------------------------------
朝8時、KO山氏の目覚ましミュージック「アリス/遠くで汽笛を
聞きながら」が彼のi-Phoneから大音量で流れるが、もはや
なんとも思わない。支度してテントを出発。
いっつも朝食はプリンスカレーなのだが、今日は変化球で
もち豚丼(うまし!)。テントエリア入口で、「あれアジカン
のファンすかね?」とイトウが言うのもうなずける、ちょっと
フジロックとは毛色の違うギャルたちが「チケット譲って
ください」「リストバンド譲ってください」と書いた紙を
掲げている。ぼけ~っともち豚丼を食べていると、見た、
決定的瞬間!
さっきのギャルが手にした(誰かが譲ってくれた)リスト
バンドを、ダフ屋のおやじにこっそり手渡しているではないか。
あのギャルたちはダフ屋の手先だったのだ、恐るべし! そして
そんな彼らのしたたかさに生ビールで乾杯!
そんなことしてるうちにアジカンの演奏に遅刻した我々であるが、
実はアジカンなどに興味はなく、先日のNHK「佐野元春のTHE
SONGWRITERS」に出演したゴッチの即興曲での「ウォーウォー」
という雄叫びに興味深々なのであった。
なぜかKO山氏と私が先日の放送をたまたま観ていた…
ゴッチの即興曲をすごい集中力で聴いている佐野元春、
のマネをしながらアジカンを聴いているフリをする私
と死体2体
こうした流れからここでイトウが急にアジカンのゴッチと
佐野元春に対する信心を垣間見せたのだった。
「ウォーウォーやべえなぁ」と言いながら、心はすっかり
「ポピュラーソングのソングライターこそが現代の詩人
なのだと思っています」。
3日目ともなるとさすがの疲労におっさんらは昼寝
MATT&KIMを覗いてしばらくはグリーンのシートでゴロゴロ。
VIMPIRE WEEKENDを観届けてからアヴァロンで腹ごしらえ
(ここの今年のタイラーメンうまし、1日1杯食べたよ!)して
ダイアン・バーチ。イトウとともに始まるのを待ってたら
やっぱり来たよKO山氏、「おう、やっぱダイアン・バーチ
っしょ」。しかし世の中には、えっちゃんの姿を拝むのを邪魔
するバカでブスな女もいれば、休日の朝っぱらからダフ屋の
手先として働くギャルもいれば、素晴らしい音楽センスと実力
を持ち合わせながら更に超かわいいというダイアン・バーチ
みたいな女性もいるというのだから、たまらない。
「すれ違いざま“バナナマンのTシャツwww”って
ギャルに笑われちゃったYO…」
その後、quasimodeの演奏を観届け、ATOMS FOR PEACE を
横目にグリーンステージを横切ってマーキーでAirが始まるのを
待っていたら、また来たよKO山氏、「おう、やっぱAirっしょ」。
注目度がグンバツで高かったATOMS FOR PEACE を私はちっとも
観なかったのでどうだったかKO山氏に訊くと「イトウが超ありがた
がって聴いてた。トム・ヨークに向かって“なんまんDUB
なんまんDUB”って手を合わせて念仏唱えながら聴いてた」。
なんという信心ぶり…。
そして私は3日目最後の力を振り絞り、苗場食堂の石橋英子の
演奏を21:45まで観た後、久々に山DAウォーク(忍者的高速歩行)
を復活させ、15分でヘヴン手前のトイレにたどり着き、ウンコを
した上でホワイト22:10~ベルセバのステージ開始に間に合った。
前回同じくホワイトで観てから6年ぶり?となるが、ベルセバの
軽やかながらも深く神経を行き渡らせたライブは、実に素敵で
ありました。
さて、去年はたくさんの漫画家先生たちが来場してるらしい
模様をリポートしましたが、
【2009年】
つの丸先生、藤子先生、ゆでたまご先生、やなせたかし先生?
なんと今年は福満先生が来場した模様!
こんな風にして、最後はどしゃ降りの雨の中、オアシスにて
男4人でビールを飲んで会場を後にす。
なんだかんだ言って、去年の連続大雨に比べればラクだったもの
の、結局3日間たくさんの雨に見舞われた2010でありましたが、
今年の個人的テーマ「安全」は、“飲みすぎナイ”“食べすぎ
ナイ”“歩きすぎナイ”の3ナイ運動によって無事に遂行され
ました。特にビールのガブ飲みを自粛しポカリスウェットを2本
飲んだのがとても効果的でよかった。油モノも自粛したことで
ゲロ吐かなかったし、無茶な移動を自粛して肉体疲労も随分
抑えられたしな。まぁ完全に(若さを葬り去った)おっさん的な
過ごし方になってるわけだが。
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月曜朝。BB氏と合流し、例年よりも早く出発。いつもの温泉にも
定食屋にも寄らず、一路東京へ。帰りの車内では、この3日間で
あまりにもさまざまなロックを目の当たりにした所為か、イトウ
がさらに音楽の方向性を定められずにいた。先輩らがこの3日間
を踏まえ、的確なアドヴァイスをする。「まずはイトウのバンド、
ドラムは黒人の女で」。今年のフジロックの体験から多くを学び
取った男たちの、実に英知に富んだアドヴァイスである。
しかし、イトウの信心は、紳助、ジョニオ、トム・ヨーク、
佐野元春、ゴッチ、ダイアン・バーチ、の間で今大きくブレて
いるようで、全く“整っていない”のだった。
フジロックの終わりが夏の終わり、という感想も多いけれども、
信心が“整いました”となるまでは、イトウの2010年の夏は
終わらない。
そして私も、就職が決まるまでは、2010年の夏は終わらない
のだった。
完。
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